「行動経済学が最強の学問である」を読んでみました。
皆さんも聞いたことあるのでは無いでしょうか。
ナッジ 下記引用にあるように、エスカレーターの話等が有名ですよね
行動経済学とは、人間の心理や感情、社会的な影響などを考慮した経済学の一分野です。行動経済学は、人間の行動や意思決定に関する様々な実験や研究を通して、経済理論や政策に新たな視点や知見を提供しています。行動経済学は、最強の学問であると言えるでしょう。その理由は、以下のようなものが挙げられます。
- ワークライフバランスの向上に役立つ。行動経済学は、人間の動機づけや幸福感に関する研究を行っており、仕事と私生活の調和をとるための方法やコツを教えてくれます。例えば、行動経済学者のダン・アリエリーは、仕事の目標や報酬の設定、フィードバックの受け方、自己効力感の高め方などについて、実験や事例を交えて解説しています。彼は、仕事のやる気を高めるためには、自律性（自分で選択や判断ができること）、熟達性（自分の能力やスキルが向上すること）、目的意識（自分の仕事が社会に貢献すること）の3つの要素が重要であると主張しています。また、仕事の成果に対する報酬は、金銭的なものだけでなく、非金銭的なもの（感謝や認知など）も含めるべきであると述べています。
これらの知識を活用することで、仕事に対する満足度や幸福度を高めることができるでしょう。 - 副業の選択や成功に役立つ。行動経済学は、人間の選択や判断に影響を与える要因やバイアスに関する研究を行っており、副業を始める際の注意点やコツを教えてくれます。例えば、行動経済学者のリチャード・セイラーは、損失回避や現在バイアスなどの心理的な傾向について、実験や事例を交えて解説しています。彼は、人間は損失に対して利益よりも敏感であり、現在の快楽や利益を将来の苦痛や損失よりも重視する傾向があると指摘しています。これらのバイアスは、副業を始める際に、リスクやコストを過小評価し、収入やメリットを過大評価することにつながります。そのため、副業を始める前に、自分の目標や期待値を明確にし、客観的な情報やフィードバックを得ることが重要であると述べています。これらの知識を活用することで、副業の選択や成功に役立つでしょう。
- スキルアップの方法や効果に役立つ。行動経済学は、人間の学習や記憶に関する研究を行っており、スキルアップのための効果的な学習法や習慣化の方法を教えてくれます。例えば、行動経済学者のカトリーナ・シュヴァルツは、スペースドリピーティングやインターリービングなどの学習法について、実験や事例を交えて解説しています。彼女は、学習の効果を高めるためには、一度にたくさん勉強するのではなく、間隔をあけて繰り返し復習すること（スペースドリピーティング）、同じ種類の問題や内容をまとめて勉強するのではなく、異なる種類の問題や内容を交互に勉強すること（インターリービング）が有効であると主張しています。また、学習を習慣化するためには、自分に合った目標や計画を立て、自分の進捗や成果を可視化し、自分の努力や成功を報酬や称賛で強化することが重要であると述べています。これらの知識を活用することで、スキルアップの方法や効果を向上させることができるでしょう。
- キャリア教育・形成の支援に役立つ。行動経済学は、人間のキャリアに関する研究を行っており、キャリアの目標や計画の立て方、キャリアの評価や変更の方法を教えてくれます。
例えば、行動経済学者のデイビッド・ライブソンは、キャリアの多様性や柔軟性について、実験や事例を交えて解説しています。
彼は、人間は自分のキャリアに対する好みや適性を発見することができるという探索者と、自分のキャリアに対する好みや適性を持っているという計画者の2つのタイプに分けられると主張しています。
彼は、探索者は様々なキャリアを試してみることで、自分に合ったキャリアを見つけることができると述べています。
一方、計画者は自分のキャリアに対する目標や戦略を明確にすることで、自分に合ったキャリアを実現することができると述べています。
これらの知識を活用することで、キャリア教育・形成の支援に役立つでしょう。 - 転職のタイミングや方法に役立つ。行動経済学は、人間の転職に関する研究を行っており、転職のメリットやデメリット、転職の際の注意点やコツを教えてくれます。
例えば、行動経済学者のダニエル・カーネマンは、転職の際の幸福度や満足度について、実験や事例を交えて解説しています。
彼は、人間は自分の経験を記憶と体験の2つの視点で評価すると主張しています。彼は、記憶は経験のピーク（最高点や最低点）と終わりに影響されやすく、体験は経験の全体的な質や長さに影響されやすいと指摘しています。
これらの違いは、転職の際に、記憶に基づいて過去の仕事を美化したり、体験に基づいて現在の仕事に不満を感じたりすることにつながります。
そのため、転職の際には、自分の仕事に対する記憶と体験を客観的に分析し、自分の価値観や目標に合致するかどうかを慎重に判断することが重要であると述べています。これらの知識を活用することで、転職のタイミングや方法に役立つでしょう。
自分の評価を客観視することは、どんな仕事でも必要なことですが、
過去の成功体験が邪魔をして、美化・不満というのは確かにと思い当たる節は
あるのではないでしょうか。
その時の結果はどうだったのか、その振り返りとしてもっと良くする方法は
あるのではなかったかと、深く考えた上で例えば、転職時に面接でその話
の深掘り(例えば改善点等)を面接官に伝えることができるのではないでしょうか。
人間の癖や思考の仕方を研究した学問だと考えますので、事前にそういう事を
知っておくことが大事とこの本を読むことで理解が深まると思います。
